「九州ブリッジファンド」 第1号投資先企業決定のお知らせ
太陽電池モジュール製造、販売
「YOCASOL 株式会社」に出資決定
株式会社ドーガン・インベストメンツ(＊1)（略称：DI、本社：福岡県福岡市 代表取締役 森 大介）は、管理運営を行う「九州ブリッジファンド」（以下、「当ファンド」）の第 1 号投資先企業として YOCASOL 株式会社への出資を決定致しました。詳細は下記のとおりです。
(＊1)株式会社ドーガン・アドバイザーズが 100%出資するファンド運営子会社です。
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■第 1 号投資先企業/YOCASOL 株式会社について
YOCASOL 株式会社（本社：福岡県大牟田市 代表取締役 西堀考雄（＊２）、以下「同社」）は、株式会社 MSK（本社：東京都新宿区 代表取締役 笠原唯男、以下「MSK 社」）の福岡工場（以下「同工場」）及び対象従業員を、事業譲渡により譲り受ける為に本年 7 月に設立したばかりの新会社です。（＊２）本年 10 月中に、代表取締役社長に正式就任予定です。
MSK 社は、1967 年創業の太陽電池モジュール専業メーカーです。結晶系から薄膜系まで、あらゆる太陽電池セル（太陽電池素子）をモジュール化（発電用パネル）する技術が特徴であり、その生産技術は長年大手メーカーに対してOEM供給を行っていた実績からも高く評価されております。MSK 社は、本年 2 月、太陽電池モジュールの生産拠点を中国に移管することに伴い、同工場閉鎖を発表致しましたが、これに対して従業員は、同工場の存続を望み、EBO( Employee Buy-out; 従業員による買収)による事業継続を目指すこととなりました。今回の譲渡対象となる同工場は、主にシリコン結晶系のセルをモジュール化する工程を受け持つ工場(生産能力：最大 60 メガワット）として 2004 年 9 月に操業を開始致しました。同工場の従業員は、MSK 社が長年培ってきた生産技術ノウハウを熟知しており、製品輸出先である欧州からも大変高い評価を獲得してまいりました。
今般、当ファンドは、同工場の現有設備、並びに対象従業員の有する高い技術力、ノウハウを引き継ぐことにより、事業の継続は十分可能と判断いたしました。また、新たな事業パートナーとして丸紅株式会社(後述)とコンソーシアムを組むことで、業界のトップメーカーとしての地位を獲得出来るものと思量し、このたびの出資を決定致しました。今後、10 月 10 日までに譲渡手続きを完了させ、速やかに工場の再操業を行います。将来的には IPO を目標と掲げ、従業員と一丸となり同社事業の拡大発展を実現して参ります。
■本件投資の意義
当ファンドは、主に九州地区の中小企業の事業継続を支援し、九州経済を活性化させようと、独立行政法人中小企業基盤整備機構のほか、九州を代表する地域金融機関 5 行（鹿児島銀行、十八銀行、筑邦銀行、西日本シティ銀行、肥後銀行）［五十音順］の出資により設立された地域特化型のバイアウトファンドです。
本件の出資に際しては、上記のファンド出資者からも、同工場の事業継続を強力に推進することが、雇用の確保・新たな創出を生み、引いては大牟田地区の経済活性化に強く資するものと高く評価、賛同していただきました。地域金融機関が出資するファンドが、従業員による企業の一部買収（EBO）を手がける例は、この規模では、九州のみならず全国にもあまり例がないと考えており、閉塞感の漂う地域経済を勇気づける絶好の実例になればと思います。
■丸紅株式会社が事業パートナーとして参画
同社の立ち上げに際し、丸紅株式会社（略称：丸紅、本社：東京都千代田区 代表取締役社長勝俣宣夫）が出資を含めた事業パートナーとして参画することとなりました。今後、原材料の仕入れから、製品の販売まで、広範囲に渡る事業パートナーとして、互恵的関係を築いて参ります。
■ 太陽電池業界について
急速に普及が進む太陽電池は、化石燃料に代替するエネルギーとして注目を集めています。その最大の特徴は、発電時に二酸化炭素を排出しないエネルギーであり、かつ半永久的に利用可能である点です。「PV News」（米国の太陽電池産業専門誌）によれば、世界における太陽電池の生産量は 1995 年には 78 メガワットでしたが、その後、年率 30%台から 40%の成長を続け、2006 年には約 2,520メガワットまで増加しています。さらに、2010 年には 6,000 メガワットまで拡大し、市場規模は2 兆円に達すると予測されています。太陽電池の普及が進めば、二酸化炭素の排出による地球環境の悪化に対するソリューションとして、大きな役割を果たすことが期待されています。
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